コンテンツへスキップ

注湯機リメーク

20年程前から約5年にわたり鋳物の型枠に湯を注ぐ機械、注湯機を20台程作りました。もともと電気炉などで溶解したものを取鍋にいれてホイストで吊り、人力で型枠に注いでいたものを油圧パワーに置き換えたものです。暑い、重い、危ない三拍子そろった重労働をクーラーの効いたキャビンのなかでレバー操作で行えるのが売りだった。つまり労力支援型の機械で、人が減るわけではないのだが、老齢化したこの業界で当時は結構魅力があったのでしょう。
その後、ロードセル、カメラを装備した全自動サーボ機構の注湯機に座を奪われたのですが、このたび労力支援型のほうを中国にてリメークすることになった。とりあえず設計が終わったところなのだが、材料規格が日本と違うのでほとんどやり直しです。
たとえば溝形鋼125*65→126*53、150*75→160*63など。平鋼については3,4.5,6,10,12・・・・といった具合で9mmが無いのである。購入品についてはほとんどのものが入手可能のようだが、どうもベアリングの性能が?ということで国内調達ということに。
リメークということで、はやり歌のように時代に合わせてどこか変えたい気もするが、向こうの要望はっキャビンや手すりに丸みをつけてほしいとか。こちらとしては(用の美)という考えがあるからどうでもいいと思うのだが。そういえばドイツのKIEFEL社の成型機も全体カバーが微妙な曲面にしてあったなあ。そういう世の中になったのか。
全自動でなく労力支援型というのは単に値段の問題なのか。全自動型については結局人一人ついていないと使えないというような噂もきいた。故障したとき復旧が大変だろうなあ。
さてさてどうなりますか