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どうやら松江城が国宝に格上げされそうだ。
以前から関係者がいろいろ努力されていたらしいが、決め手になったのが500万円の懸賞付きで捜索に出されていた城の竣工の時の祈祷札2枚らしい。祈祷札には竣工の年号が書かれており、城の年代を特定するうえで貴重な証拠となるものであるらしい。なんでも札に開いている釘穴と城本体の穴がピタリ一致したとか。500万円の賞金はどうなったかというと、発見者が松江市の職員で勤務中であったため、なかったことになったらしく、幹部さんたちはほっと胸をなでおろしたとか。
その昔、世の中が今みたいに明るくなかった頃、どういうわけか洋館、興雲閣の近くに小さな動物園のようなものがあって、ニホンザルの小屋もあった。鉛色の冬空のもと、一時期この猿小屋を通り道にしていたことがあり、ずいぶんと足しげく通った。あるとき一匹の猿が自分のほうを見て口をパクパクするので自分もまねをして口パクパクをした。猿と人とのくちパクごっこである。
のちに何とか霊長類研究所の本を読んでいたら、猿の口パクは求愛行為と書いてあり、複雑な気分になった。あれはメス猿だったのだろうか。そこのところは記憶にない。

大社沖の日本海に海上自衛隊のヘリコプター搭載型護衛艦いずもが来ているというので、さっそく野次馬根性を発揮して見てきた。
出雲大社に遠慮したのか、浅くて近寄れないのかずいぶん沖のほうに停泊していた。まして梅雨時期なので空気が湿っていて、もやがかかっているのでぼんやりと幻の様に海に浮かんでいる。軍用艦のようには見えない。
まずは国譲りのいなさの浜よりみる。ちょうど真後ろから見るようになるらしく、逆三角形の船体が不安定に海に立っているように見える。
次に島根半島のほうに移動して日御碕との中間あたりで駐車して眺めてみる。まるで大きな箱が浮いているようだ。甲板に人らしき影が見える。
基準排水量19,500トン、全長248m、全幅38m、ヘリが最大14機搭載可能で同時に5機発着できるそうな。武器は大したものを積んでいなくて、その代り、病床35、トラック50台が積めるとか。津波のような災害時には救難船として役に立ちそうな仕様ではあるなあ。

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護衛艦いずもを島根半島側よりみる

それにしても平日は静かであろう半島の駐車場が人でいっぱいだ。年配の人が多いように見えるが、中には若い人も見える。福祉施設のマイクロバスまで来ている。やはり黒船だ。出店が出てもいい商売になるかも。

「おおけな船のようだが、遠てなんだかわからんのー」
「釣り船に乗って近寄ってみーとえかもっしえんで」
「しゃんことしたら撃たれーでね」
「まさか北朝鮮じゃあるまいし…」
「せっかくここまで来たけん御崎まで行って焼きイカでも食ってかえーか」

戦争に使う機会がないことをいのります。